インフラから運輸業まで!業務用無線機は免許&無線従事者が必要な本格無線
消防関連、インフラ、鉄道とバス、警備関係や新聞通信事業者など、多くの事業者が導入していますが、業務で使用している無線であれば、業務用無線に分類されるかと言えば、そうとも限りません。無線の分類において、業務用無線とは何なのでしょうか。
そこで今回は公共用と一般事業者用の2種類がある業務用無線(無線機)の特徴や価格帯、使用用途、通信距離などを大まかにまとめたいと思います。
無線機器にはいろいろと種類があって、例えば固定型無線機、移動型無線機、トランシーバーなど携帯型無線機などが存在しています。そうした無線機器を業務に利用している場合、規模の大小に関係なく、ある意味で全てが「業務用無線機」と定義できますが、正確には違います。
正式に業務用無線機と言えば、無線局開設の免許の下、無線従事者を配置して、専用に割り当てられた周波数帯で業務用として利用する無線通信用の機器を言います。言うまでもなく、レジャー利用は禁じられた、公共性の高い無線システムだと言えます。
業務用無線は、
公共性の高い事業者用
一般の事業者用
に分かれており、どちらであっても使用には無線従事者と無線局の免許が必要となります。
例えば公共用として電気・ガス・水道、鉄道・バス・タクシー、消防など、市民の生活に密着した事業所に使用が許されます。一方で一般企業用は運送、各種製造販売、金融、警備、新聞、サービス関連の事業者が使用しています。ここ最近では、用途も多様化になり、活躍する場面が増えています。
業務用無線の最大送信出力は5~25Wで、無線通信の距離は10~数十kmなどの広域(または中距離)になります。各事業に対して専用の周波数が与えられるため、混信もなく安定した通信が可能となります。ただ、限りある電波の一部を割り当てるために、業務用無線機の使用を求める事業者に対しては、厳格な審査が行われます。
広域で安定した無線通信を、専用の周波数内で行える一方で、導入コストやランニングコストが大きく発生するというデメリットがあります。通信のための設備は全て自分たちでまかなわなければなりませんし、無線局開設の免許にプラスして、電波法で定められた無線従事者を配置するなど、人員もそろえなければなりません。
一般業務用無線は、公共用として電気・ガス・水道、鉄道・バス・タクシー、消防など、市民の生活に密着した事業所が使用しています。一般企業用は運送、各種製造販売、金融、警備、新聞、サービス関連の事業者が使用します。
そうなると通信環境も、使われるシーンも異なってくるため、さまざまな商品が用意されており、価格帯も幅が広いです。
トランシーバーなど携帯型無線機であれば50,000円~250,000円、車載型など移動型無線機であれば、150,000~500,000円といったレベルになります。
例えばiCOM社から発売される最高水準の防塵・防水性を備えたトランシーバー(IC-VH37MFT)は、希望小売価格が1台228,000円となっています。
10~数十km圏内など、比較的広い範囲で、確実に安定した通信を行いたい事業者に適した無線になります。公共用としては電力会社、ガス会社、道路管理、消防など。一般企業用としては運送、清掃業、警備などの業務に使われています。
最大出力や通信条件によって異なります。一般的に10~50kmなどの距離で通信が可能になるような通信機を言います。
業務用無線は、どのような特徴があるのでしょうか?無線でやりとりを行うことでどのようなメリットがあるのかを交えながらその特徴を紹介していきます。
今の時代であれば、スマホがあれば連絡を取り合うことが可能ですが、場所によっては電波が安定せず連絡が取れないということがあります。特に業務用無線を使う公共工事の場合は、電波があまり良くない場所でやりとりをおこなうことが予想されるため、このような安定して連絡を取り合うことが可能になります。また、どのような悪天候でも、どれほど劣悪な条件下でも、安定した通信を可能にするために、防塵や防水、耐衝撃性などが無線機に施されます。
また、防塵/防水では、レベルがあります。これは、IEC(国際電気標準会議)に基づいて定められており、IPXX と表記されています。第一特性数字が防塵、第二特性数字が防水となります。具体的にどのようなことになるかというと、防塵レベルが5、防水レベルが7であれば、IP57という表記になります。それぞれのレベルでは、どのような違いがあるのか詳しくみていきましょう。
防塵レベル | |
IP0X | 無保護 |
IP1X | 直径50mmの外来固形物まで保護(手など) |
IP2X | 直径12.5 mm の外来固形物まで保護(指先など) |
IP3X | 直径2.5mmの外来固形物まで保護(工具やワイヤーなど) |
IP4X | 直径1.0mmの外来固形物まで保護(ワイヤーなど) |
ここまでは、業務用無線のレベルではあまり参考になりません。しかし、次からのレベルは無線機でも重要になっていくので、チェックしておきましょう。
IP5X | 防塵試験用粉塵が機器に侵入しても、動作が遅くなってしまう等の影響が無い状態。 |
IP6X | 防塵試験用粉塵が機器内部に侵入しないように保護されている。 |
このように、レベルに応じて機器への対応策がかなり異なってきます。ここで大切なのが、どのレベルの機器なのか。ということです。防塵が侵入して来る可能性が高い場所であれば、IP6Xと表記されているものがオススメです。そうでなければ、それ以外のもので構いません。それでは、防水についてはどうでしょうか。
防水レベル | |
IPX1 | 防水レベルにおいても最も簡易な防水レベル。滴下する水に対する保護を目的としたもの |
IPX2 | 滴下する水が15°傾斜した水に対する保護を目的としたもの。 |
IPX3 | 雨に対しての防水対策を規定しているもので、10分間量の水を散水し、侵入していないかを確認します |
IPX4 | あらゆる方向から10分間水の飛沫を受けても、有害な影響がない。生活防水レベルの防水。 |
IPX5 | 3m離れた場所から3分間、あらゆる方向から一定の直接噴流水を受けても、機器に対して有害な影響がみられない。通常の雨であれば使用できる。 |
IPX6 | 3m離れた場所から、3分間直接噴流水をあらゆる方向から短時間受けても水が内部に入らない。 |
IPX7 | 30分間、1mの水に水没させて引き上げても機器に影響がない状態。防水レベルでは最高レベル |
防水性が高い機器は、IPX7です。しかし、どれも防水には変わらないので防水の度合いを知りたいのであれば、製品のIPに注目しましょう。機器の耐久力も確実な通信を行う上では非常に大切な要素になります。
また、シンプルな操作性も重要なため、実用的な側面を重視し、ボタンやスイッチなどが少ない設計で作られている無線機がほとんどです。
災害時、多くの人が一斉に連絡を取り合うため携帯電話では連絡が取りにくくなります。その時に役立つのが、業務用無線です。業務用無線を使用することで、それまで連絡が取れなかった状況でも円滑にコミュニケーションをとることが可能になります。災害時では、状況把握が大切です。業務用無線があれば、災害時どのような状況であるのかをお互い連絡を取り合うことが可能で、どのような対策を講じれば良いのかも自ずとみえてきます。多くの人が訪れるような場所では、災害時の人への避難誘導がとても大切になります。この誘導を間違うと多くの犠牲者が出てしまうかもしれないので、確実に連絡を取れる非常用手段として導入するのも良いでしょう。
とはいえ、一般業務用無線は新規参入が難しいものと言われています。そこで登場するのがその他の業務用無線です。業務用無線には大きく分けて4種類あります。ここで、紹介しているのが、一般業務用無線と呼び無線従業者と無線局の免許が必要なものですが、それ以外に細かくわけると、3種類のものがあります。
特定小電力無線
デジタル簡易無線
MCA無線
業務用無線が、申請段階で導入することが難しいと判明した場合は、これらの無線機を導入することも検討しても良いかもしれません。災害時に連絡が取れる/一斉に通信が可能であるといった点では、一般業務用無線と変わらないので、検討しても良いでしょう。
無線機というと、交互に会話をするものだと思われがちですが、最近ではそうではありません。最近では、ハイテクな無線機も登場しています。例えば、アイコムのIP500Hは、その代表的なものと言えます。この無線機では、auの4G回線を利用して通信のやりとりを行うため、スムーズなやりとりを実現しています。そして、中継システムを活用すれば広範囲のやりとりも可能なのです。それだけではありません。この無線機では、登録した人と個別に会話することができます。無線機の会話の基本は、全体に同じ会話が流れるので、全員がその会話を聞いて、該当する人が返事をする。というものですが、これは個別にできるので、無駄な会話を聞かなくて良いシステムになっています。また、全体と使い分けておけば、重要な話は全体に、個別の話は個別にと使い分けることができます。また、電話のように相互のやりとりをリアルタイムで出来るのも特徴です。このように、無線機は進化し続けています。
業務用無線に使う無線機は、あくまでも業務使用が前提となっています。限りある電波資源の一部を各事業所が業種ごとに占有していますから、公共用は公共性の高い事業に使用され、一般企業用も広域でビジネスを行う業務で使用されます。
逆に導入のハードルが高くなりますから、公共性の低い、小規模な事業が持つ無線通信システムとしては、大掛かりすぎます。
通信の占有度、安定度、通信エリアの範囲を下げても、コストを重視し、導入のしやすさを優先する事業者には、デジタル簡易無線(免許局または登録局)など別の無線が向いていると言えます。
一般的に挙げられる業種は、公共サービスを提供する業種です。金融機関、公共(電気、水道、ガス)サービス、災害時に指示をしなければならない地方自治体です。しかし、一般業務用無線だけでなく、それ以外の様々な業務用無線機を利用した方が良いものもたくさんあります。無線機を使うことで、今までの問題を解決できることもあるのです。それでは、どのような業種がオススメなのか、具体的なものを例にあげて用途に合わせた活用方法を紹介していきましょう。
レジャー施設では、無線機は欠かすことが出来ないアイテムです。レジャー施設では、常にリアルタイムでお客さんのトラブルや、予期せぬ事態が起きます。そのトラブルを迅速に対処するために無線機は効果的です。無線機があれば、トラブルに対処できる人が今どこにいて、いつ対処できるのか。また、お客さんが今どのような動きをしているのかを把握出来、それに対処する方法をスタッフで共有することが出来ます。
旭山動物園では、無線機を取り入れたことで、園内の問題を迅速にカバーできるようになっています。スタッフ全員が持っていることで、動物の様子や、お客さんのトラブル対処など、多岐に渡って把握出来ています。このような例を考えると、レジャー施設関連の企業は積極的に取り入れることをオススメします。
マラソン大会では、必ず無線機が使用されています。ランナー、天候、沿道の一般人等状況が刻一刻と変わりやすいスポーツなので、必要なアイテムです。もちろん、マラソン大会以外でも活躍の場面はあります。特にスポーツイベントで考えると、使用する用途は豊富です。スポーツイベントでは、予期せぬトラブルがつきものです。怪我の度合いによっては、救急車を呼んで対応をしないといけない事態もあります。無線機があれば、不測の事態が起きた時ででも、本部とやりとりをして、迅速に対処してもらうことが可能なのです。体育館のスペース程度であれば、目が行き届くので、必要ないかもしれませんが、目が届かない場所があるのであれば、導入すると良いでしょう。イベントを円滑に運営させるためにも必要であると言えます。スポーツイベント運営会社さんは、自前の無線機を持っていれば、どんなイベントでも対応出来るでしょう。また、ゴルフ場や、スポーツ施設でも無線機は活躍できます。ゴルフ場は、お客さんが広範囲に散ってプレイしています。どのような状況なのかを逐一キャディさん達が取り合うことで、円滑にプレーを進めることが出来ます。
展示会は、ブースによっては小さいところもあるので、必要がないと思われがちですがそうではありません。展示会で、担当者が不在で不測の事態に対処出来ないといった問題や、お客さんの対応に追われて、応援要因が欲しい場合、無線機で情報を共有しておくことで、円滑に対処することが出来ます。商品開発等で、展示会に出展している企業は、積極的に取り入れるのが良いでしょう。ただし、展示会では気をつけなければいけない点があります。多くの企業が入っているため、それだけ無線機を使われている可能性があります。そのため、チャンネルが少ない無線機は、他の企業と回線が同じになってしまい、混乱を招く事態も考えられます。チャンネル数が50くらいある無線機を選ぶようにしましょう。また、使う際は、どのチャンネルでやりとりをすれば、混線していないかをチェックすることが出来ます。
このように、実際に紹介した事例は、限られていますが無線機を使う場面は、多くなっています。この他に、カラオケ、ゲームセンターといったレジャー施設、野球場、サッカー場などでも、導入され活躍するシーンは増え続けています。コミュニケーションが必要な現場では、無線機の活躍は必ずあるので、導入を検討してはいかがでしょうか。
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