特定小電力では届かないことも!デジタル簡易無線を持ち込もう
冬の代表的なアクティビティ・スキーには、まさかのトラブルがつきものです。緊急時の連絡手段として携帯電話も使えますが、スキー場のどこでもつながるわけではありません。こんなときおすすめなのが無線機です。仲間とコミュニケーションを取りやすく、広いゲレンデで場所がわからなくなったときにも安心。ここでは、スキーに適した無線機の選び方について解説します。
スキー場は天候が変わりやすいもの。吹雪に遭遇すると見通しが悪くなり、仲間とはぐれてしまったり、自分の居場所がわからなくなったりすることもあります。携帯電話も連絡手段になりえますが、グローブ着用のままでは使いづらく、場所によっては圏外になってしまうことも。こんなときは無線機のほうが連絡を取りやすいです。仲間とのコミュニケーションを楽しむこともできるでしょう。
グローブをはめたままでも簡単に交信
最近では携帯電話の電波が入るゲレンデも少なくありません。しかし、携帯電話を使うためにはグローブを外して操作する必要があります。特に、スマホは手がかじかんでいるときには操作しづらいことも。電話がかかってきても気付きづらく、仲間からのSOSを見落としてしまうかもしれません。無線機であれば、PTTボタンを使って手軽に発信することができます。受信は何も押さなくても入ってくるので、利便性が高いです。
耐水性もあり落としづらいのも安心
無線機は耐水性が高くて丈夫なのも魅力です。スマホは水濡れで故障してしまうことがありますが、無線機の種類によっては水に落としても平気なものも。イヤホンやマイクなど無線機のアクセサリーを使えば、ポケットに入れたままで操作ができます。落下による故障を防ぐこともできて、一石二鳥です。
離れた相手とも簡単にやり取り
仲間と一緒にスキーに行っても、滑り出すとバラバラになってしまうもの。そんなとき、広いゲレンデで仲間を探し出すのは困難です。ひとりだけはぐれたときや、休憩をしたいとき、無線機があれば相互で連絡を取ることができます。
特に携帯電話と比べて優れているのは、1回の送信で複数人に連絡できること。携帯電話では一人ひとりに電話をかける手間がありますが、無線なら無線機を持っているすべての仲間に連絡できます。滑りながらリアルタイムで連絡を取ることもできるので、危険な箇所を共有することも可能。いくら話しても通話料がかからないのも魅力です。
スキー場でぜひ活用したい無線機ですが、ここからは具体的な選び方について紹介します。広いゲレンデで交信するためには、ある程度の高出力が求められます。また、雨や雪に強い防水仕様のものや、秘匿通信モードが付いているものを選ぶと良いでしょう。
デジタル簡易無線が無難
手軽な無線機というと特定小電力無線機が挙げられますが、出力が低いため、広いゲレンデでは苦戦します。おすすめはデジタル簡易無線です。2人以上で同時に会話を楽しむことができ、離れた相手ともやり取りすることができます。資格不要で操作することができ、出力も十分です。ただし、総合通信局への届け出が必要なので忘れないようにしましょう。無線機ショップが代理で申請してくれるサービスもあります。
アマチュア無線でも対応できるがやや面倒
本格的に取り組むなら、アマチュア無線機も選択肢に入ります。デジタル簡易無線と比べてさらに出力が大きく、安定した通信を楽しむことができます。ただし、アマチュア無線を使うためには資格が必要です。資格を取るためには国家試験を受けるか、講習を受けなくてはなりません。また、資格を取ってもその後登録や更新が必要になり、その都度費用がかかるため、少しハードルが高くなっています。無線そのものに興味があるなら導入を検討しても良いでしょう。
秘匿通信が可能か
広いゲレンデにはたくさんの人がいるので、話している内容を他人に傍受されてしまうかもしれません。デジタル簡易無線には秘匿通信モードが付いているものもあります。プライベートな会話を聞かれたくないときには、この機能が付いた機種を選ぶようにしましょう。
防塵防滴仕様になっているか
雪の中で使うことになるので、防水仕様は必須です。水濡れによってスキー中に無線機が故障してしまうと、緊急の連絡ができなくなってしまいます。防水規格は8段階あり、IPX7の防浸形なら1mの水深に30分間水没しても内部に浸水しません。スキー場は山奥にあることも多いので、防塵仕様も付いていると安心です。
イヤホンとマイクは必ず用意しよう
無線機単体でも使うことはできますが、スキーやスノーボードに乗っているときに手に持って会話をするのは現実的ではありません。無線機をポケットに入れたまま会話するためのイヤホンとマイクが必須です。イヤホンとマイクにはさまざまな種類があるので、口コミを調べたり、自分で試したりしながら決めると良いでしょう。
はじめてや気になる機種はレンタルでチェック
スキーをするのが年に数回程度なら、購入するほどではないかもしれません。デジタル簡易無線はレンタルが可能で、アクセサリーも一緒に貸し出してもらえます。総合通信局への手続きもレンタル業者がしてくれるので安心。これから購入を考えている人でも、まずはレンタルで使い勝手を試してみると良いでしょう。その分だけ費用がかかってしまいますが、事前に確認しておくことで、合わない機種を使い続けるストレスを避けることができます。
数多く存在する無線機の中から、スキーで持参したい無線機を一部抜粋して紹介します。それぞれの特徴や購入した際の価格例もまとめていますので、レンタルと購入で迷われている方は参考にしてみてください。
画像引用元:Amazon(https://www.amazon.co.jp/dp/B07XDNBGG6/)
特徴とおすすめの理由
厚さ約26.9mm、幅約56mm、アンテナを含めた縦幅は210mmのデジタルトランシーバー。雑音がなく、クリアーな音質が特徴です。技適とPSEマークがついており、国の基準を満たしていることが確認できます。
液晶画面には、表示チャンネルの実際の周波数と受信信号強度のSメーターが表示される仕様です。また、セカンドトークチャンネル機能が搭載されています。PTTスイッチで通常チャンネル、サイドスイッチでセカンドチャンネルと使い分けが可能。それぞれ設定すると交互に通話できます。
防塵・防水は、IP67相当。雪が直接付着する可能性が高いスキーでの使用にも問題なく耐えられます。
購入料金
Amazon:販売価格21,780円(2021年10月時点)
画像引用元:Amazon(https://www.amazon.co.jp/dp/B08SJS174W/)
特徴とおすすめの理由
IP67相当の防塵・防水性能を備えおり、スキー中の落下などによる水分や汚れから無線機を守ってくれます。また、音声に反応して自動的に送信と受信が切り替わるVOX機能付きで、ストックを持っている時もボタンを使わず会話が可能です。
受信した声のレベルを均一化するオートゲインコントロールや低音域・高音域の音質調整など、耳の負担を軽減する工夫も施されており、長時間使用しても耳が疲れません。
大きな日本語表示と白色系のバックライトで視認性に優れた液晶表示、多彩な音声ガイダンス。ナイトスキーでも使いやすい機能が備わっています。
購入料金
Amazon:販売価格42,900円(2021年10月時点)※ハンドマイクセット
画像引用元:アルインコ公式HP(https://www.alinco.co.jp/product/electron/detail/id=4453)
特徴とおすすめの理由
出力は1W。広大な範囲はカバーできませんが、同じゲレンデ内の仲間との会話など、近距離通信には問題なく使用可能です。本体ボディには剛性の高いポリカーボネートを採用し、IP67相当の防水性能とネジ止め式防水アクセサリーポートで雨や雪から無線機を守ってくれます。
バッテリー装着時の重量が約175gで、デジタル登録局の中では最軽量。厚さも30.5mmと薄型なのでスキーウェアのポケットにも収納できるでしょう。
ボディは小型でも、大音量300mWのオーディオ出力で、通報ボタンやベル・キーロック、マイクゲインの設定など、業務無線機標準の機能が搭載されています。
購入料金
Amazon:販売価格26,160円(2021年10月時点)
画像引用元:icom公式HP(https://www.icom.co.jp/lineup/products/IC-DPR6/)
特徴とおすすめの理由
アイコム IC-DPR6はIP67対応で防塵・防水性能に優れており、スキー場でも安心して利用できます。使用温度範囲も-20℃~+60℃と広く、寒暖差の激しい場所での利用にも問題ありません。通信距離約1~4Kmと広いエリアをカバーできるため、ゲレンデでも遠く離れた仲間と通信可能。暗号カギによる盗聴防止機能も備えています。
アンテナ、バッテリーパック装着時の重量も約247gと軽量ですが、口径の大きいスピーカーを搭載しており、700mWの大音量で混み合った場所での通話も可能です。
製品本体には、環境に関わらず長期間に渡って効果を発揮し続ける抗菌・抗ウイルス加工も施されています。
購入料金
Amazon:販売価格26,896円(2021年10月時点)
画像引用元:モトローラ公式HP(https://www.motorolasolutions.com/ja_jp/products/pcr_main/MT10.html#tabproductinfo)
特徴とおすすめの理由
クリアな音質が魅力のMT10モトローラは、「使いやすい、小さい、聞きやすい」の三拍子がそろった多機能無線機。スキャン機能や音声録音など、現場で必要とされる「あったら便利な機能」が備わっており、まさに使い手思いの機器と言えるでしょう。一番のこだわりは音声の聞き取りやすさで、さまざまな音声機能を装備し、相手に伝わりやすくする工夫がされています。5年間酷使する想定で作られたテストもクリアし、耐久性に優れた無線機です。
購入料金
Amazon:販売価格37,881円(2021年10月時点)
画像引用元:ケンウッド公式HP(https://www.kenwood.com/jp/pro/com/license-free/products/ubz_ls20_ls27r/)
特徴とおすすめの理由
グループ番号が一致しない相手からの受信を「グループ外」と表示する機能を搭載しており、混線しがちなスキー場での使用に適しています。見通しの良い場所であれば最大2㎞まで通信可能。スキー場での利用には十分な交信距離を確保しており、市販のアルカリ乾電池3本で最長100時間の連続運用ができます。
音声に反応して自動的に送信状態にできるVOX機能や、一度押すだけで送信を継続できるPTTホールド機能で、滑走中にハンズフリーでの運用も可能です。
本体はIP54の防塵・防水性能を備えています。スキー場で雪などがついても問題ありません。
購入料金
Amazon:販売価格9,800円(2021年10月時点)
画像引用元:AmazonHP(https://www.amazon.co.jp/dp/B01AXF1BUE/)
特徴とおすすめの理由
八重洲無線VXD1は種別コード「3R」に対応。同じ種別コードを持つ無線機同士の通信が可能で、他社の「3R」対応無線機を所有している相手とでも話せます。
製品本体は、厚さ27mm、重量約186gのコンパクト設計でありながら、IP67レベルの防塵・防水性能を備えており、雪の中での利用も問題ありません。
通信エリアに合わせて1W・0.5W・0.2Wと出力切替えができます。スキー場での仲間との距離に応じて出力を切り替えながら、長時間運用が可能です。
製品本体にマイクロUSB充電端子を備えています。充電器が無い場合でも市販のUSBケーブルを使用して、パソコンや車のシガーソケットUSB充電器などで充電できるので安心です。
購入料金
Amazon:販売価格22,500円(2021年10月時点)
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