登山には無線機携行必須!難易度によって選び分け、バックライトやラジオ機能もチェック!
登山に無線機を持っていくと、災害時や遭難時の助けになってくれます。ペースの異なる仲間同士の連絡手段にもなります。ただ、実際に無線機を持っていこうと思っても、何を持っていけばいいのか分かりませんよね。そこで今回は登山用の無線機の選び方を紹介したいと思います。無線機の種類、バックライト機能の有無など、幾つかの注意点をまとめました。
1-1.仲間とのコミュニケーションの手段に
1-2.仲間とはぐれたときの連絡手段に
1-3.万が一の救難要請には資格の必要な無線が安心
2-1.雪山登山のリスクを知っておくこと
2-2.スマートフォンは雪山登山に対応できるか
2-3.雪山で無線機を使用するときの注意点
2-4.雪山登山で特に危険なのは雪崩
2-5.雪山登山には欠かせない必需品「ビーコン」
4-1.万が一も考えた準備をひとりはしておくと安心
4-2.仲間同士での通話は資格不要の無線でもOK
4-3.無線機の機能性も要チェック
旅行などで秘境を訪れた際、携帯電話の電波が入らず不便が生じた経験はないでしょうか。有名な観光スポットであればネット環境が整っているかもしれませんが、山の深くまで足を踏み入れる登山ではそうもいきません。
このときに便利なのが無線機です。登山やトレッキングは仲間と一緒に出かける楽しみがあると同時に、スムーズな連絡が安全性の鍵を握ります。無線があればピンチの際も役立つでしょう。
登山・トレッキングで無線機が役立つ場面
間とのコミュニケーションの手段に
携帯電話と無線機は「連絡手段」という点において共通しているものの、実際はまったくの別物。後者の特徴は、携帯と違って同時に複数の人と交信することができ、グループで情報を共有しやすくなる点があります。イベントや登山中、多少離れた場所にいても仲間とコミュニケーションをとることが可能です。ときには、知らない人とも交信できます。
仲間とはぐれたときの連絡手段に
山のような厳しい環境下においても、およそ1kmの範囲であれば、チャンネルをあわせた無線機同士は繋がります。このため、登山中に仲間とはぐれても連絡をとり合えるでしょう。
また、グループ内に歩くペースの違う仲間がいても、連絡手段があることで安心感が生まれ、個々に無理のない速度で登山に打ち込めます。
万が一の救難要請には資格の必要な無線が安心
仲間とはぐれたときだけでなく、万が一のトラブル発生時にも無線機は活躍します。たとえば登山には、思わぬ天候の変化や事故がついて回り、遭難・怪我などで救助の要請が必要となるケースも少なくありません。そんなときに役立つのが、数10キロ先へも助けを求められる免許制の無線機です。
携帯電話は場所によって圏外となり、特に地方都市の山間部や高山ではそのリスクも高まるもの。無線機は、こういった場面での緊急連絡手段として非常に有効です。
山中には電波の届かない場所があり、必ずしも携帯電話が有効な連絡手段とは限りません。特に冬山のバリエーション登山では遭難のリスクが高まるので、無線機を所持するのがふさわしいでしょう。そこで、雪山登山のリスクと無線機の重要性を説明します。
雪山登山のリスクを知っておくこと
雪山は、天候によって自然環境が大きく変化します。悪天候になると吹雪いて目の前に何も見えず、身動きすら取れなくなることも。気温の低下で低体温症や凍傷を負う可能性も高まります。こうしたリスクを想定していても、雪が降ると救助が難航するため、事態が悪化することもしばしば。よって、知っている山でも雪が積もっている場合はより入念な準備をしておきましょう。
スマートフォンは雪山登山に対応できるか
山の中は中継アンテナの範囲から外れる場所があり、どうしても圏外のエリアができてしまいます。スマートフォンは電波がないと通信できないため、山奥では不利と言えるでしょう。また、雪山は気温が低く、スマートフォンの動作温度を大きく下回る可能性があります。何とか動いていてもバッテリーの消耗が早く、すぐに使い物にならなくなる可能性も。一方で無線機は、電話が使えない場所でも使用できるのがメリットです。会話に通話料はかかりませんし、何人もの人に同時に情報を伝えることができます。ハイスペックの無線機ならば動作温度も配慮されているため、雪山に適した通信機器と言えるでしょう。
雪山で無線機を使用するときの注意点
雪山は通常の山とは環境が異なります。そのため、雪山での無線機使用には注意点がいくつかあることを覚えておきましょう。まず、雪山は気温が格段に低くなります。マイナスの気温下では無線機の動作温度に気をつけてください。動作温度がマイナス20度まで耐えられる無線機は外に出しておいても大丈夫ですが、マイナス10度ほどのものは要注意。ポケットの中など防寒できるところに入れておくようにします。また、低気温はバッテリーの消耗が早くなるので、予備の電源を用意するのが鉄則です。
雪山登山で特に危険なのは雪崩
雪山では、低体温症や凍傷といったリスクが考えられますが、中でも一番恐ろしいのが雪崩です。雪崩に巻き込まれると遭難する確率が高くなり、同時に死亡率が上がります。とりわけ35~45度の斜面では、より大きな雪崩が起こりやすいと言われています。登山前に雪が降って、積雪量が多くなっているときは、雪崩に十分注意してください。
雪山登山には欠かせない必需品「ビーコン」
ビーコンとは、電波の送受信ができる無線装置のことです。これが雪崩事故の救助には役立つアイテムとされています。ビーコンを活用するには、事前に使い方を知っておくことが重要。登山者は、雪山へ入るときに前もってビーコンを送信モードにセットしておきます。そこで、万が一雪崩に巻き込まれたとしても、捜索隊はビーコンの受信モードを使って、登山者の電波を探し出すことができるのです。実際に、富山県の立山では、過去に雪崩で死亡事故が起きたことから、入山の際にビーコンの所持を義務付けています。
無線機の交信は、空間に電波を飛ばし行われています。この電波は地面を貫通できないため、山の尾根を挟むと交信が途切れかねません。また、無線機の種類によっては電波の強弱が異なり、救助要請まではできないこともあります。
もしも本格的な登山へ出かける際、万が一に備えて強い電波の免許制無線機を使いたいのであれば、資格取得を検討しましょう。救助要請目的とすると、アマチュア4級程度で問題ありません。
仲間同士でのコミュニケーションが交信の主なら、免許の必要ない数100m~2km程度の範囲をカバーするもので十分です。非常時の対策としても備えたい方は、高出力の無線機を使えるようやはり免許を取得しておくと良いでしょう。
上述のとおり、無線機はレジャー中のコミュニケーションに便利なだけでなく、いざというときの安全対策としても心強い存在。自分や仲間の安全をおびやかす緊急事態発生時にも活躍するでしょう。
もし無線機を検討しているなら、使用シーンや用途を踏まえて十分な機能を備えたものを選ぶことが大切です。では、どのような無線機を選択すると良いでしょうか。
万が一も考えた準備をひとりはしておくと安心
無線機の導入を考える場合、まず条件を満たすスペックを持っているか確認してみてください。無線機の用途は「仲間とのコミュニケーション」と「緊急時」のふたつに分かれますが、後者に関してはできる限り電波の強力なタイプが適しています。
アンテナの長いものは、それに伴い通信距離もアップ。しかし重さがあってかさばるため、移動中は短いタイプに変えるなど、アンテナの使い分けも考えましょう。
本格的な登山を継続して楽しむのであれば、チーム内のひとりはアマチュア無線を携帯しておくと安心です。試験自体は、そう高い難易度でもありません。また「一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会」が開催する「アマチュア無線技士養成課程講習会」へ参加し修了試験に合格すれば、国家試験免除で資格取得も可能です。
仲間同士での通話は資格不要の無線でもOK
資格の必要ない無線機でも、シーンによっては便利なものです。たとえば仲間同士での簡単なコミュニケーション程度なら、使うのは特定小電力無線で問題ありません。このタイプの通信範囲は最大1kmほどと広くありませんが、省コストで無線を使用できます。また同じチャンネル同士であれば、メーカーに関係なく通信可能です。
一方「多人数で険しい山を登ることもある」という登山愛好家は、仲間との距離が離れることも考慮し選びましょう。この場合、特定小電力無線よりも通信範囲が広く、最低でも1km、最大数km先にも電波を飛ばせるデジタル簡易無線が適しています。
こちらは総務省への登録が必須で、価格も特定小電力無線よりは高い傾向。しかし厳しい環境下でも使用でき、離ればなれになった仲間との連携もとりやすく安心感があります。
無線機の機能性も要チェック
無線機を選ぶ際は種類・資格・登録の有無だけでなく、機能性にも注意したいものです。機能性を見極めるにはいくつかのポイントがあるため、購入前に把握しておきましょう。中には見逃してしまいそうなほど細かなものもありますが、特に登山やトレッキングの際には便利。以下、無線機を選ぶにあたり確認したい機能をまとめました。
防水、防じん性能の有無
山の中で使用する無線機は、過酷な自然環境や、雨風などの天候トラブルにも耐えてもらわなければなりません。このとき防水や防じん性能を持つタイプであれば、登山中に急激な天候の変化に見舞われても、安心して仲間と無線連絡を続けられるでしょう。
バックライトが使えるか
ほとんどの機種にはバックライトがついていますが、付属でないタイプもあるため購入前にチェックしましょう。また、バックライトつきの機種を購入したあとは、きちんと作動するか登山へ行く前に一度点灯してみることです。中古品は特に入念に点検してみてください。
グローブを装着したまま使用可能か
無線機を使うシーンでは、グローブをつけていることがほとんど。そのため、装着したまま使用できるタイプを選んだほうが便利です。無線機を使うたびにグローブの着脱をしていては、手間がかかるうえに時間のロスになり、外すたびに手の体温まで奪われてしまいます。
交換用バッテリーは手軽に購入できるものか
無線機はバッテリーで動作しますが、このバッテリーが登山の最中に切れ、いざというときに役立たない事態は避けたいもの。よって登山時は予備バッテリーの準備が必須でしょう。交換用バッテリーの価格はできるだけ安く、手軽に手に入るものが望ましいです。
無線機の利用には購入のほか、レンタルを利用する手もあります。デジタル簡易無線の場合、購入するには4万円ほどかかるものが多く、決して安くない買い物です。その点レンタルであれば、大体10分の1の金額に抑えることができるでしょう。
またレンタル屋さんは機種も豊富で、アクセサリーなどもひと通り揃っているはず。ちょっとしたイベントや初めて無線を使う方であれば、ひとまず利用シーンや希望を業者に伝えてアドバイスをもらってみましょう。
加えてレンタル利用の無線機は、自分でメンテナンスをする必要もありません。使い勝手の好みやバッテリーの持ちなどを考慮すると、点検の煩わしさが軽減されるレンタルは十分検討の余地があります。
防水性やバックライト機能など、登山やトラッキングに欠かせない機能が付いている無線機を一部抜粋して紹介します。それぞれの特徴や購入した際の価格例もまとめていますので、レンタルと購入で迷われている方は参考にしてみてください。
画像引用元:KENWOOD公式HP(https://www.kenwood.com/jp/com/license-free-high-power/products/tpz-d563bt_tpz-d563/)
特徴とおすすめの理由
薄型でコンパクトなサイズなのに資格不要でも使えるケンウッドのデジタルトランシーバーです。騒音が響く環境やマスク越しのくぐもった声もしっかりとマイクが伝えてくれます。登山に慣れていない人は、道に迷ったり山の奥に入りすぎたりしまいがち。森が深いと携帯の電波も届かなくなります。しかし、このデジタルトランシーバーは山間部でも通話が可能。キャンプや登山など山に深く入る時にも安心です。抗菌・抗ウイルス加工が施されており、安心して使用できます。落下衝撃にも優れているのも特徴です。
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画像引用元:アイコム公式HP(http://www.icom.co.jp/products/leisure/products/IC-DPR6/)
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長時間の登山、トレッキングでも邪魔になりにくい、軽くて小さいアイコムのトランシーバー。バッテリーパックやアンテナを含んでも、244g程度です。音声出力機構には工夫が施され、小さいサイズながら、大音量で通話が可能。側面の大きめのボタンを押すだけで通話ができ、グローブを装着していても押しやすい仕様です。ディスプレイが見にくくても、選んだチャンネルを読み上げてくれる機能があります。また、3万通り以上の暗号鍵が用意され、他人に通話を聞かれにくくする機能も。パワーセーブ機能をオンにしておけば、12時間程度は使用可能です。
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画像引用元:アルインコ公式HP(https://www.alinco.co.jp/product/electron/detail/id=4421)
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コンパクトかつエコなALINCOのトランシーバーです。中継地と全47chに対応しています。オプションの専用充電器だけでなく、単3乾電池1本でも長時間の使用が可能。さらに、優れた防水防塵性を誇るIP67仕様です。登山中に突然天候が悪化することはよくあること。強い雨が降り出したとしても、厳しい基準をクリアした防塵・防水のトランシーバーなら場所を問わず安心して使用できます。手に馴染むコンパクトな設計なので、持ち運びも楽でしょう。イヤホンの断線や緊急警報なども音で知らせてくれるので、もしもの時にも情報を聞き逃すことがありません。
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画像引用元:Yaesu公式HP(https://www.yaesu.com/jp/amateur_index/product/ft60/index.html)
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ビギナーからベテランまでが使えるシンプルな操作を追求した八重洲の最大5W出力・144/430MHz帯FMデュアルハンディ機です。1400mAhニッケル水素電池を始め、外部DC電源入力や単3乾電池での充電にも対応しているので、もしもの時の充電も安心。登山をするなら欠かすことの出来ないEAI機能も搭載されています。1人での登山かグループでの登山か問わず、予想外のアクシデントに見舞われると人はパニックを起こしやすくなるもの。そこで、事前に個人を特定できる信号を自動送信するEAIを設定しておけば、何かあった時の命綱になってくれます。安心して登山を楽しめるでしょう。
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