開局不要で高出力!新時代のデジタル簡易無線機
テレビやラジオなどの通信技術がデジタルに移行されていますが、同じく電波を使う無線の世界も、2022年を最終的な切り替えポイントに、デジタル化が進んでいます。無線機にも、デジタルのものが登場し、従来のものに比べると使い勝手が向上しています。しかし、従来の無線機と何が違うのか。従来の無線機でも十分対応出来るので、デジタル簡易無線機にする必要がないのでは?と思うかもしれません。
そこで今回は電波法の改正により導入が進んでいる、デジタル簡易無線機の特徴や価格帯、用途、送信距離などを大まかにまとめます。電波という有限の資源を有効活用できるデジタル簡易無線機の詳細について、ぜひともチェックしてみてください。このページを参考にすれば、デジタル簡易無線について詳しく知ることができるので、知識がない人はまずここでデジタル簡易無線とは一体何か、知識を学んでくださいね。
冒頭でも紹介したように、電波法の改正により、現在のアナログ簡易無線機が2020年に向けてデジタル化されていきます。デジタルとアナログの違いによって、
雑音が少なく、音質がクリアになる
混信がしにくくなる
秘話性が高まる
狭い帯域幅で通信ができるため、有限の電波をより効率よく利用ができる
といったメリットが生まれます。
簡易無線という言葉は、どういった意味なのでしょうか。まさに簡易な無線を業務で利用する事業者向けの無線という意味で、電気通信、海上・航空、陸上交通、消防、防災、警備など公共性の高い業務での使用は許されません。一般業務無線では、専門的な知識や許可が必要ですが、簡易無線は、購入した誰もが簡単に通信することが可能です。専門的な資格が無くても使えるため、誰でも手軽に通信をやりとりすることが出来るのも特徴の1つと言えます。
事業者ごとに専用の周波数が与えられる上に、出力も大きい業務用無線と比べて、簡易無線は出力が落ち、混信の可能性も出てきます。しかし、電波法で定められた無線従事者を置かなくても使用が認められるというハードルの低さがメリットとして挙げられます。それでいて、特定小電力無線機の100倍近い出力を持ち、通信距離も1~10kmと一気に広がります。一般業務無線ほど大掛かりな無線通信を必要としないものの、特定小電力無線よりは広い範囲で無線を使いたいというイベント業、宿泊業、建設業などの業種で使われたり、遊園地、倉庫、学校などで利用されたりしています。
デジタル簡易無線機は、平成20年8月の制度変更によって、「免許制度」に加えて「登録制度」が導入されました。デジタル簡易無線の“免許局”と“登録局”の2種類が誕生したのですね。手軽さや通信の範囲を、特定小電力無線、一般業務無線などと並べると、特定小電力無線<簡易無線“登録局”<簡易無線“免許局”<一般業務無線といった並びで、開局のハードルも高くなり、通信範囲の広さや安定度、出力も増していきます。
“免許局”は開設にあたり免許が必要で、周波数は460MHz、出力は5W。使用者に関しては免許が与えられた法人の社員同士に制限され、用途も免許が与えられた法人の業務のみに限定されます。
一方の“登録局”に関しては、周波数が350MHz、出力は1または5Wになります。周波数と出力が高い方が一般的に遠くまで通信が可能になると考えてください。開局にあたっては、登録作業だけで完了します。通信の相手にも制限がなく、免許を与えられた法人以外の人間も届け出をすれば無線機の使用が許されるという、ハードルの低い無線通信になります。さらに簡易無線“登録局”には、レジャー使用が認められたチャンネルもあります。
こうした簡易無線に使用するためのデジタル無線機を、デジタル簡易無線機と呼びます。
申請と聞くと、面倒な手続きと思うかもしれませんが、簡単に申請をすることが出来るので、その流れを把握しておきましょう。申請は、総務省のホームページからダウンロードすることが出来ます。
この時気をつけなければならないのが、使用する台数は何台かを明確にしておく必要があります。申請を提出する際は、台数も気をつけましょう。
登録が完了すると、通知が来ます。この時に必要な時間はおよそ15日程度です。その時によって前後しますが、すぐに登録されるものではないので、気をつけましょう。
登録の通知が来たから、全てが終わり。ということではありません。そこから、改めて開局通知を15日以内に送らないといけません。登録後も手続きがあるということを覚えておきましょう。
申請書には、無線機のシリアルナンバーを記入する欄があります。そのため、購入してもすぐに使えるわけではありません。導入する際は、申請期間も視野に入れて検討しましょう。しかし、これは購入を検討している場合です。このような手続きが面倒な場合。また、すぐに使う必要性があるということであれば、レンタル品を使いましょう。長期レンタルで利用している事業者もあります。
完全デジタル化の移行に備えて、簡易無線機はアナログ、デジタルの両方に対応する機器が販売されています。無線機器の種類も、固定型無線機、移動型無線機、携帯型無線機が販売されており、“免許局”対応の無線機、“登録局”対応の無線機と2種類が用意されています。
価格については、携帯型で“登録局”対応のデジタル簡易無線機(レジャー利用可)が2~6万円ほど、車載型の簡易無線の場合、5~20万円といった価格帯がメインです。
スタンダード社の車載型デジタル簡易無線機(VX-D2901U)は、152,229 円(税込)などで販売されています。より詳しく様々なメーカーのデジタル簡易無線の特徴を紹介していきましょう。
音声、通信環境が改善されている分、デジタル簡易無線は高めです。その一方で市場価格よりも安いものがあります。
高出力のデジタル簡易無線で、登録手続きを行えば使えます。小型、軽量化を実現化させ、バッテリーの持ち時間が長く最大12時間使用できます。IP67相当の防塵・防水性能を備えているので、どのような悪天候の状況下でも連絡を取り合うことが可能です。通話範囲は、1km〜4km。5W時では12時間使用できますが、1W出力設定すると18時間までバッテリーが長持ちします。アナログ無線と比較してもクリアな音で会話が聞こえ、さらにスピーカー出力は、業務用機クラスと同等の700mWの大音量で聞くことが可能なので、騒音が激しい工場でも活躍することが期待出来る機種の1つです。32767通りの暗号鍵をかけることで、盗聴を防止することが出来ます。小型のデジタル簡易無線でも優秀な部類のものに数えられます。
他者との通信も可能なアルインコのデジタル簡易無線。このモデルは既に生産が終了しているモデルですが、インターネットで販売しているお店があるので、小規模なレベルでなら取り揃えることが可能です。
HF・351MHz帯デジタル登録局用陸上30chを実装している5W出力トランシーバーで、申請をするだけで使用することが可能です。
5W,2W,1Wと出力を切り替える事ができるので、使用する時間を想定してそれに応じた出力数に変更することができます。
また、呼び出し機能は、一斉/最大10グループ/999人までの特定個別と3種類あり、状況に合わせた連絡を取る事が可能です。
AMBE方式コーデックを採用しているため、他社製の機器とも通話のやりとりが可能になっている点も特徴の1つに挙げられます。パソコンと連動させることで、ショートメッセージを送ったり、内蔵されている加速度センサーを利用して、PCで設定した傾きや動きを感知して知らせることも出来ます。この設定は、PCとつなぐケーブル(ERW-8)が必須になるので、導入時は気をつけましょう。
デジタル用周波数30チャンネルを搭載、種別コード3Rに対応。同じコードを持っている他社製のトランシーバーと連絡をすることが可能です。また、上空用デジタル5チャンネルのモニターが可能。トランシーバーの厚さは30mm、重さは260gと軽量設計なのも特徴に挙げられます。IP 67性能を持つので、どのような状況でも安心して使える堅牢設計です。また、通話中に残しておきたい大切な用件については、音声メモ機能を使って録音することも可能。そのため、会話の聞きそびれがなく、あとで再確認することが出来るため、重要な情報を聞きそびれることはありません。また、直近の受信音声を保存しているため、応答できなし場合はこの機能を活用して応答することが出来ます。緊急通報機能も搭載しているので、非常事態の場合は、緊急ボタンを押すことで、周囲に非常信号を発信し、助けを求めることができます。山奥の現場でもこの機能を使えば、万が一の事態の時でも安心です。
デジタル35chをフル実装しているタイプで、陸上、上空用のチャンネルがあります。種別コードは、3Rと3Sに準拠しています。同じコードを持つ無線機であれば、他社のものでも連絡を取り合う事ができます。この機種の最大の特徴は、出力が1Wで広い範囲の通信を行う事ができます。そして、1Wの場合でも13時間の使用が可能です。特定小電力無線の見た目なのに、中身は、デジタル簡易無線の特徴を持つ貴重なタイプです。また、0.5W、0.2Wと切り替えることが可能です。そして、この無線機は、マイクロUSB充電端子を装備しているため、万が一バッテリーが切れてしまうような不足の事態でも、対処することが可能です。
このように、様々なメーカーが多数のデジタル簡易無線を販売しています。1台あたりが小型のものでも、2~3万円は必要になります。多少1台あたりのコストはかかりますが、どの機種も小型でかつ防水性のものしかも、多機能なものばかりなので、業種に合ったスタイルで屋外でも屋内でも不自由なく使いことなすことができます。
このような機器を使うのであれば注意が必要です。その理由は、非合法のものを使っている可能性があるからです。安い無線機の場合、海外製のもので使えない場合があります。この場合、本体がとても安く買っても対応してくれないことがあります。業務用で安く導入すると検討していても、このような製品を買わないようにしましょう。確実なのは、大手メーカーから購入することです。アイコム、KENWOOD、八重洲無線といったメーカーから直接購入すれば、まずこのようなトラブルにはつながりません。また、総務省技術基準適合品と書いてある無線機であれば、基準をクリアしているので、迷ったときの判断基準になります。
用途に関しては“免許用”なのか“登録局”なのかによって変わってきます。空中線電力が5Wなのか1Wなのか、業務専用なのかレジャー使用が認められているのかによっても変わってきます。
ただ、簡易無線機は公共性の高い事業において使用が認められていません。そのため電気通信業、海上・航空業、陸上交通業、保安業などを除く、工事現場や工場、各種のイベントなどで利用が想定されます。
通信距離に関しても“免許用”なのか“登録局”なのかによって変わってきます。“免許局”の場合、460MHz、電力が5W、10km程度の範囲で通信が可能になります。
“登録局”でレジャー利用が可能な無線機の場合、350MHz、電力が1W、1km程度の範囲で通信が可能になります。
登録局の一部チャンネルではレジャー利用が認められているものの、基本的には業務で利用する無線機になります。デザイン性などよりも、実用性が重んじられて、さらに防水性や防塵性、耐久性などが高く作られています。さらに詳しい特徴を紹介していきましょう。
従来の無線機よりもより綺麗な音でスムーズに連絡を取ることが可能になります。特に、音質がクリアになることは、無線機にとって欠かすことが出来ない要素です。いくら通信環境がよくても、通信中に音が途切れてしまったり、発信者によっては、何を今話しているのかわからず、同じ会話の内容を聞かなくてはなりません。デジタル簡易無線ではこのような問題を解消します。
デジタル簡易無線では、音声を暗号化して自分たちの会話のやりとりを聞かれない設定を行うことが出来ます。暗号化のキーの組み合わせは3万通り以上あり、秘話性が従来のものと比べても高くなります。しかし、完璧ではありません。その暗号を設定しても、完璧に会話を聞かれないということではないので、気をつけましょう。とはいえ、秘話性が従来のものに比べて高いため、作業間のやりとりも楽になります。
電波を効率よく使うので、会話のやりとりもスムーズになります。従来のものであれば、機器のやりとりでは100〜400mくらいがストレスなく会話が出来る適正な距離でした。アンテナを変えれば更に良いものに変えれば1km程度の範囲で通信が可能ですが、デジタル簡易無線は1~2kmの通信が通常のもので可能です。更にアンテナを変えることが出来るので、更に通信が安定して行うことが出来るのも特徴です。
小型のトランシーバーながら、そのパワーは特定小電力無線の100倍あります。その出力のために、広範囲の通信が可能になります。
従来の無線機は、免許状を交付してもらい、そこに記載されていた用途でしか通信のやりとりをすることが出来ませんでした。そのため、それ以外の通信をしてしまうと、法律違反になっていたのです。しかし、デジタル簡易無線機はそのような記載による制約がありません。申請を行い許可が降りれば自由に使うことが出来ます。この自由に使えることで、活躍する場所が従来よりも多くなりました。
従来の無線機では、会話を聞く事ができても他社の製品のものに対して連絡をすることが出来ませんでした。しかし、デジタル簡易無線機では、種別コードが一致すれば通信することが可能です。種別コードは3つに分類され、3B、3R、3Sです。どのタイプの無線機であるかは、購入時にわかるので、他社製の無線機と連絡を取りたい場合はこのようなことを覚えておくと便利でしょう。
これらのメリットが、デジタル簡易無線の特徴です。デジタル簡易無線では、従来のものと比べて知っておかなければならないこともたくさんあります。何も知らずに使っていると、実は電波法違反という可能性もあるので注意が必要です。そこで、ここからは、更に詳しく様々な角度から解説していきましょう。
公共性の高い事業では使えませんが、各種の大規模イベントの開催、大きな宿泊所の運営、工場での使用、建設現場での通信などで重宝されています。また、遊園地でのスタッフの通信、倉庫の管理、学校のイベント開催などでも使われています。
特に活躍するのが、コンサートやイベントのスタッフです。広いスペースを通信するには、アナログの無線機でカバー出来ない範囲があるので、オススメです。更に広い場所で考えれば、駐車場といった広いスペースでも活躍出来ます。活躍出来る幅が、広がっているので、どこでも柔軟に対応することが出来ます。
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