海水浴場での使用に適した無線機を解説

海水浴場のスタッフの使命は人命を守ること。緊急の際はスタッフ全員が連携を図り、救助に当たる人、持ち場を守る人、救急車を呼ぶ人など、手分けして任務を果たす必要があります。こんなとき、スマホや携帯電話で連絡を取っていたのでは間に合いません。全員にリアルタイムで情報が伝わる無線機が必須です。

遠距離通話できるデジタル簡易無線が有効

一番手軽に使用できる無線機として市場に出回っているのは特定小電力トランシーバーです。免許も登録も一切不要で使うことができますが、それだけ出力が小さく、数百メートルの範囲しか通信ができません。広い海水浴場で確実に情報伝達するためには、デジタル簡易無線が有効です。

デジタル簡易無線は特定小電力トランシーバーと比べて500倍もの出力があり、長距離でも難なく通信できます。デジタル簡易無線を使うには総合通信局への登録が必要となりますが、簡単な書類手続きだけでOK。秘話モードもついているので、個人情報など第三者に聞き取られたくない情報も安心してやりとりすることができます。

海水浴場では必須な防水機能

無線機の防水性能規格には8段階あります。等級1では水滴に耐えられる程度の防水ですが、等級8になると水深1mの場所に24時間沈めても内部に浸水しません。砂や水深が深い場所がある、海水浴場では最低でも等級5の防噴流型が必要です。これはいかなる方向から水の噴流を受けても有害な影響のない機種のこと。夏場は突然の雨に降られることも多いので、海水浴場では必須の機能と言えるでしょう。

ダイビングに使える無線機が尚可

ここまでは海水浴場のスタッフの無線機使用について説明してきましたが、利用者が無線機を持つメリットもあります。仲間同士で無線機を持っていれば広い海水浴場でも連絡を取り合えますし、万が一のときもスピーディーに助けを求めることができるでしょう。

仲間同士でダイビングをする際、みんなで無線機を持っていれば離れた相手とも連絡を取り合うことができます。防水性能が等級7であれば、1mの水深に30分沈めても水が入ってきません。水中で会話できるタイプのトランシーバーも開発されています。感動をすぐに伝えることができますし、見てほしいものがあれば自分のほうに呼び寄せることも可能です。離れた場所にいる相手ともやりとりできるので、緊急の際に救援を頼むこともできます。